山陰地方の旅その1

台風のシーズンだと云うことをすっかり忘れて山陰地方に出かけました。
今回の旅も2泊3日の旅でしたが幸いにも雨にも合わず快適な旅でした.
時間に束縛されながらも簡便なツアーの3日間を旅行記として纏めてみました。


出雲大社の偉容

   二百十日が台風の一番来る日だという事を忘れて予約して仕舞ったのを多少後悔していたが予報は
まあまあで当日の朝はかなり良い天気なので安堵の胸を撫ぜながら始発の電車で羽田へと急いだ。

  今度の旅の予備知識は全く無かったが有名な地名のみが判っているレベルだった。
ひっそりした出雲空港へ宍道湖の上を掠めて着陸したが、地方空港らしく他に1台も飛行機は無く 
只一本の滑走路がぽつんとある所だった。

  迎えに来た大型バスに一行45名が乗り込み先ず最初の目的地出雲大社に向かった、この地方は
日本の国造りの神話のある土地柄で、大社は大国主のみこと(大黒様)を奉ってある事は有名だ!
車窓から見る景色は何か異国を感じるのだ、良く見ると屋根の瓦がオレンジ色で艶々に
光っているのだこれはこの地方の特産との事だ、又各家に見られる大きな松ノ木もこの地方の世襲の
風習をあらわしていた。

  この出雲という地名は雲が出るという事で非常に雨の多い土地柄きたのだと知った、成るほど!と
ガイドの説明を聞きながら出雲大社に着いた、先ず神楽殿を見たがここのしめ縄は物凄く
太く印象的だここのラッパ型に広がったしめ縄に下からお賽銭を放り上げて咥え込ませていた、
私もトライして一発で成功した。

  直ぐ隣に出雲大社があるここの本殿は一般に開放されて無く僅かにその屋根の一部が見える、
横の三本の梁が印象的だった、丁度もっと古代の柱の遺跡が発掘されたので調査していた、
そして古代の大社の再現図があったがこれは古代らしい勇壮な感じだった、又ここに国歌
に歌われている「さざれ石」があったここの特産なのだ。
国歌といえばNHKの放送の最後に出てくる日の丸の旗がここに常時掲揚されて居る、大きさは畳
75畳で重さ49kgという巨大なものであった。

  境内には大国主のみことに関する彫像が多くこの様に国つくりの神話に基づくものが多い、
それと有名な因幡の白兎の伝説の彫像もあり昔教わった大海を鉾で掻き回してその雫で
国を造ったという国造りの物語が思い出された。
しかし、えびす様が大黒様(大国主のみこと)の息子とは知らなかったし、旧暦の10月10日には全国
の神々がこの出雲大社に集まる為全国の神社は神様が居なくなりその為10月を神無月というとは、
昔聞いた事があった様な気がした、小さい時に教わったかも知れないがすっかり忘れていた。

  国造りの昔懐かしい話しを聞きながら私達は次ぎの目的地日御碕へと向かった。
ここには東洋一といわれる大きな灯台がある、灯台は中にも入る事が出来るがそれよりも
有名なのがこの海猫の生息で名高い島である、訪れた時はもう海猫は北の国に帰って
しまって今は静かであるが、最盛期はその猫のような泣き声が煩いほどで島も糞で真っ白になって
いるという珍しい天然記念物の島なのだそうだ、我々はこの海岸から遠く70キロの沖合
に有る隠岐諸島を微かに望むことが出来た。

  落ち着いた松江市内の観光に向かう途中に島根ワイナリーに立ち寄った。
ここはこの付近の名産である葡萄を使ったワイナリーで色々なワインが自由に試飲出来るので
人気が高い、大きなスペースに約10種類の色々なワインがこの様な大きな器にタップリ用意され
ていて好きなものを好きなだけ柄杓で汲んで飲む、左党でなくとも嬉しいサービスでついつい
飲みすぎてしまう、その後売り場に案内されるので酔った勢いで買って仕舞いそうになる仕組みだ。

  ほろ酔い機嫌になりながら再びバスのシートに身を預けガイドの説明もうつろに聞きながら大きな
宍道湖のほとりを通って城下町松江へと向かった、この松江市は宍道湖と中海という海に繋がる
海水湖との間に位置し、慶長16年に堀尾吉晴が作った別名「千鳥城」と呼ばれ
5階6層のお城がある。

  又、お城の直ぐ裏のお堀端には武家屋敷やあの小泉八雲の住んで居た家と、隣には
小泉八雲記念館がある、お堀はお城をぐるっと取り囲んでいて綺麗な塩見縄手と名付け
られた道路が有る、そしてお堀には1周約40分の遊覧屋台舟が人気を博していた、
更に観光用にこんなバスも運行している。

  武家屋敷を覗いて見た、この武家屋敷は265年の歴史があり江戸時代の初期から600石
位の松江藩の藩士が入れ替わり住んだ所である、大きな母屋と中間部屋に別れている当主の
部屋は北向きの真中にあり客間は南向きに位置している、台所は東南の角にあり特に
水甕は面白い構造をしていた、半分外に出ていて、後の半分は家の中に壁を挟んである、
水を横の井戸から汲むのにいちいち家の中に入らなくとも外から入れることが出来る構造だった。

  今日は朝が早かったので長い1日だった!早く温泉に入りたかった、今日の宿泊は宍道湖の
山側にある玉造温泉で世界で2番目にラジウムの濃度が高いと自慢するガイドの声を車窓から
夕焼けの宍道湖を眺めながら夕食に出るという「スズキの奉書焼]の夕食に心を
馳せていたのだった。

ーーーーーその2に続くーーーーー

夕暮の宍道湖

                  −−−−−−−完ーーーーーーーーー

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