ぐるっと九州一周の旅/2

長崎鼻でくっきりと晴れた薩摩富士の端麗な姿に目覚ましをした我々は今日の目的地である、知覧、熊本、雲仙、に向かいバスへと乗りこんだ、今日も良い天気だ!!


知覧の武家屋敷の庭

知覧の武家屋敷
熊本に向ってバスは鹿児島の街を再び通り北上していった熊本まで長い道のりであるがその途中に 小京都といわれる知覧町に寄った。最初武家屋敷の見学だと言うので他の所と同じような屋敷の構造 を見るのかと思ってあまり気乗りしなかったがそうではなかった、ここは左右に石垣の組まれた武家 屋敷が並ぶこじんまりした集落だった、ここは現在7つの民家が個人の庭園の観覧のみを許可している。 佐多民子邸、ここは巨岩を積み重ねて深山幽谷を再現している高さがあり奥行きも十分感じさせられる 佐多直忠邸、ここは枯れ山水で水はなく巨岩を巧く組み合わせ後ろの山と合わせている、ここの巨岩は 裏側をすべてえぐられて運ぶ重さを軽くしている。森重堅邸、ここは唯一池に水があり巨岩、怪石を 曲線の多いい池で構成している、後ろの山とも巧く調和させている。ここにあった蔵は屋根が紐で止 められていて家事の時蒸し焼きになるのを屋根を外して防ぐ構造だという。 知覧の町は九州で有名なお茶の産地で綺麗なお茶の木が連なる静かな町でお茶も味、香りは日本一と いうが確かに美味しかった。 これはこの地方に伝わる珍しい提灯で閉じると傘の様になり、広げると中国の提灯の様になるものだ。
水前寺公園と普賢岳
水前寺公園は「水前寺成趣園」として細川藩のお茶屋として作られた桃山様式の回遊式庭園で園内には 歴代の細川を祭る出水神社があり綺麗な涌き水が出ている、又、細川忠利公の銅像能楽の舞台や ゆかりの楠の巨木などが目を楽しませてくれる。 この肥後細川藩は代々流鏑馬が継承されており、現在は武田流(細川流)として奉納されている。 帰りに寄った近くの焼酎製造工場には珍しい一升瓶の形をした広告塔があり中では近代的な蒸留設備で いも焼酎をはじめ色々な焼酎を直売していた一瓶数万円する物もあり試飲も出来て色々楽しめた。 熊本港からフェリーに乗って我々は雲仙島原港に向かったこのフェリーは約30分の船旅でまっ正面に あの普賢岳を見ながら進む、近ずくにつれて普賢岳の剥き出しの岩肌が当時の恐ろしい火砕流を思い出 さされる、本当に島原の町は前の眉山に守られ火砕流から逃れたのが良く判る。
雲仙温泉と地獄めぐり
普賢岳を右に見ながら我々は今夜の宿である雲仙温泉に向かった、宿に着いたが未だ早かったので雲仙 の地獄めぐりに出かけた、ここは入り口だけど地面からあちこちで噴煙がでて熱そうである、山の斜面に 沿って地獄は広がりその間に渡り廊下がつながる、一番奥には大叫喚地獄として悲鳴のような音を出 している、これは天草付近で迫害されたキリシタンの叫びとも言われている、宿は雲仙パークホテルで あったが食事もとても良く、ゆったりと温泉に浸かった後の一杯のビールがはらわたに沁みて巧かった。
長崎平和公園
翌日はやや小雨交じりの天気であった、晴れ男の私の効力も効かないとはよほどの雨女がいたらしい。 この平和の泉は原爆に被爆した人々が「水を」とうめき叫びながら死んでいった、それらの霊に水を 捧げて冥福を祈り合わせて世界永久平和を祈る目的で建設されたものです。 有名な平和記念像(高さ9.6m)は北村正剛の作品で核兵器廃絶と永遠の永遠の世界平和を祈願している。 反対側からは噴水を通して平和の像が望むことができる、この平和の泉公園はもと刑務所の後に建て られたもので今でのその跡が残されている、広島にもあったがここにも全国からきた人が捧げた折鶴が 飾られていた。 これは有名な「平和の鐘」で四隅から子供が支えているユニークな作品である、この他ここには多くの 国から贈られた平和の像がある、ソヴィエット中国オランダポーランド、チェコ、 その他国名を忘れたが色々な像がある。どの国も平和を祈る気持ちに変りは無いのだ。   我々は次なる目的地、グラバー邸に向かうべく再びバスに乗った、「長崎は今日も雨だった」

平和公園の像
 
ーーーーーその3に続くーーーーー

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